Tokyo 9月 27, 2021

Bluetest社のリバブレーション・チャンバにR&S CMX500を組み合わせたことで、5G部品や5Gデバイスの開発 メーカーは、高いデータ速度による現実に即した条件のもとでMIMOのストレステストを行えるようになりま した。
スウェーデン・イェーテボリを拠点とするBluetest社は、OTAによる被試験デバイス(DUT)の効率的な性能 評価に向けた製品RTS65など、リバブレーション・チャンバを専門としています。リバブレーション・チャ ンバは、電波暗室試験チャンバとは異なり、RF信号がチャンパ内で最大限にまで反射され、実際の屋内や都 市部での状況に近いレイリーフェージングによるマルチパスRF環境を作り出します。そのセットアップを制 御するのが、複合的なワイヤレスソリューションの統合テスト環境であるBluetest Flowソフトウェアです。 同ソフトウェアは、内蔵の結果データベースや包括的なカスタマイズ機能、本格的な科学技術計算環境、従 来規格はもとより5G NRといった最新無線規格のサポートを特長としています。
R&S CMX500は、この試験セットアップにおいてネットワークをエミュレートします。5G NRテストに対応し た将来性の豊かなソリューションであり、FR1とFR2におけるノンスタンドアローンおよびスタンドアローン の両方式のテストが可能です。またモジュール設計となっているため、このR&S CMX500を使って、定評あ るR&S CMW500広帯域無線通信テスタやR&S CMWflexx プラットフォームなどLTEベースの従来ソリューション に5G対応機能を追加することも可能です。
ローデ・シュワルツとBluetest社は長年にわたり協力を重ねてきました。初めに取り組んだのが、Bluetest FlowソフトウェアにR&S CMW500テスタを統合して、LTEやLTE-Aなどを始めとする多くのセルラー系およびノ ンセルラー系の無線通信規格をサポートすることでした。こうした連携が成功を収めたことから、必然的に 次のステップとして、5G NR FR1測定に向けたR&S CMX500の統合へと発展しました。
ローデ・シュワルツのモバイル無線テスタを主幹する上席副社長Christoph Pointnerは次のように説明して います。「業界をリードするBluetest社をパートナーとして今後も協力を続け、私どもの大切なお客様に向 けて最高水準の5G試験ソリューションを提供できるのは本当に素晴らしことだと考えています。ローデ・シュ ワルツにとって、今回の統合ソリューションは、現在の総合的な5G試験・測定向け製品ラインナップを強化 する新たな展開として評価しています」。
一方、Bluetest社の製品マネージャーKlas Arvidssonも次のように述べています。「R&S CMX500を普及型 1/2 のRTS65チャンバやより大きなウォークイン型のRTS85/RTS95チャンバと合わせると、大型のIoT設備を含め た様々なサイズの5GデバイスにおけるRF研究開発に対し、ユーザーフレンドリーかつ高性能なテスト用セッ トアップが整います」。
R&S CMX500について詳しくは、こちらをご覧ください。
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。
R&S®およびCERTIUM®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KGの登録商標です。
Bluetest社について
Bluetest社は、ワイヤレス機器や小型アンテナのOTA試験に向けたリバブレーション・チャンバ技術にお ける先駆者として市場をリードしています。そのBluetest社の革新的なRTSシステムは、携帯電話やアンテ ナの大手メーカー、ネットワーク事業者のほか、無線ソリューションのプロバイダも採用しています。詳し い情報につきましてはbluetest.seをご覧ください。