Tokyo 7月 12, 2021

試験・計測技術を専門とするローデ・シュワルツとVIAVI Solutions社は、それぞれの無線テスト・ソリューションでの5G NR実用化に関する緊密な連携を通じ、高速なデータ速度による5G NR eMBBエンド・ツー・エンド試験をしっかり実現しました。7.5 Gbpsという速度を達成したことで、私ども両社は高速データ通信の新時代に先駆けるかたちで、5Gネットワークの性能を損なくことなく、同ネットワークを介した非常に高いデータ速度のアプリケーションが検証可能なことを示しました。
この試験セットアップのベースは、ローデ・シュワルツのR&S CMX500広帯域無線通信テスタと、ユーザー端末(user equipment:UE)をエミュレートするVIAVI社のTM500ネットワーク・テスタです。今回のデモでは、これらの機器により、FR1の1チャネルとFR2の7チャネルをコンポーネント・キャリアとし、その全キャリアに256QAM変調を用いて、スタンドアローン方式の5Gモバイル・ネットワークをシミュレートしました。また、同セットアップではリモート・ラジオ・ヘッド2台を使って、5G FR2周波数帯への信号のアップコンバートも行います。
エンド・ツー・エンド試験では、明確に定義されたネットワーク環境のもとで、組込みの模擬サーバと擬似基地局から被試験デバイスへのデータ通信速度を評価します。こうしたアプリケーションの試験を可能にするR&S CMX500には、WebやFTP、DNS、IMSといった各サービスの試験にそのまま利用できるサーバが搭載されており、簡単にセットアップ可能です。
ローデ・シュワルツとVIAVI社は、お客様にとって質の高いソフトウェア要素のリリースをさらに促進するため、3GPPによる新しい5G NR機能の実装と試験が同時に実現するよう協力して取り組んできました。R&SCMX500をネットワーク・インフラのエミュレータとし、TM500をユーザー端末のエミュレータとして利用すれば、実際の機器に対する汎用性の高い代替法となります。私どもの協力は、RF性能試験や3GPPリリース16対応のプロトコル・スタックの検証から、最大のIPデータ速度によるテストまで多岐にわたります。こうした取組みにより、両社いずれにとってもスピード感をもって、安定かつ完成度の高い総合的な5G 3GPP機能をそれぞれのお客様にご提供できるようになっています。
ローデ・シュワルツはVIAVI社とともに、6月28日から7月1日にかけてバルセロナの展示会場Fira Gran Viaで開催のMobile World Congress 2021ホール3・小間番号3K30において、eMBB対応のエンド・ツー・エンド試験を展示しました。そのほかの5G NRデバイスの試験に関する取組みについては、WebサイトRohde & Schwarz Signalsにてオンラインでご覧いただけます。詳しくは、www.rohde-schwarz.com/mwcをご覧ください。
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。
R&S®およびCERTIUM®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KGの登録商標です。
VIAVI Solutions社について
VIAVI社は、ネットワークの試験・モニタリング・保証のためのソリューションを提供するグローバル企業として、通信サービス事業者や企業のほか、ネットワーク機器メーカー、行政機関、航空電子機器産業などに応えています。こうした分野のお客様が、機器や自動化、情報処理、可視化による力を十全に活用して、ネットワークを自在に扱えるように支援しています。さらにVIAVI社は3Dセンシングや偽造防止技術、家電製品、自動車や防衛産業など産業アプリケーションに向けた光学的管理ソリューションでも業界をリードしています。