DVB-S2規格(EN 302 307)は、衛星テレビ用の第2世代の変調およびチャネルコード化システムを定義するもので、DVB-S規格の公表以後に登場した改良が組み込まれています。DVB-S2は、衛星を利用するさまざまな種類のアプリケーションをカバーする柔軟性の高い規格です。
DVB-S2Xテクノロジー


オリジナルのDVB-S2はパート2で拡張され、追加のDVB-S2X MODCOD方式が定義されました。現在のDVB-S2規格は、従来のMODCODを使用するパート1と、新しいDVB-S2X MODCODを使用するパート2から構成されます。
DVB-S2Xでは、性能が向上するとともに、DVB-S2規格と、DTH(Direct To Home)、DSNG、プロフェッショナルVSATといったアプリケーションと関連サービスの機能が拡張されます。同じ仕組みによって、複数番組のすべてではなく1つの番組だけをデコードして、レシーバーがパワーを節約できるように伝送を調整できます。
- 既存のDVB-S2規格の拡張
- MODCODの追加による、物理チャネル容量の使用効率の向上(256APSKなど)
- 新しいMODCODは数が多いため、伝送チャネルへのきめ細かい適応が可能
- 伝送条件への最適な適応性
- 最低-10 dBというきわめて低いS/N比(VLSNR)のMODCOD
- 追加の低ロールオフ係数(5 %、10 %)による帯域幅利用効率の向上の機会
- リニアおよびノンリニア伝送チャネル向けの新しいコンスタレーション
- 最大3つのチャネルのチャネルボンディング