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6月 13, 2025

斬新なアーキテクチャを採用した新しいFSWXシグナル・スペクトラム・アナライザ―従来の解析手法の限界 を打ち破る

ローデ・シュワルツは、信号とそのスペクトラムの解析の現場を変革に導くべく、現在の測定方法が抱える限界を克服するために設計した革新的なFSWXシグナル・スペクトラム・アナライザを投入します。このFSWXには複数の入力ポートと高度な相互相関技術を統合した画期的なアーキテクチャを採用し、RFシステムのテストにおいてまったく新しい測定シナリオを可能にします。同アナライザは、モバイル通信や無線通信、衛星アプリケーションに向けて特別に開発されており、より高いデータ・レートで変調帯域幅が広く、変調次数もさらに大きいという、従来のシグナル・アナライザでは苦戦を強いられることが多い領域へのニーズ拡大に応えます。業界の大きな前進につながるFSWXは、サンフランシスコで開催のIMS2025で初公開する予定です。
キャプション: FSWXシグナル・スペクトラム・アナライザは、その斬新なアーキテクチャにより、設計エンジニアが直面している不可能を解消できるようにします。

ローデ・シュワルツは、マルチ入力ポートを備えたクラス初のマルチチャネル対応シグナル・スペクトラム・アナライザとしてFSWXを発売し、信号解析の新たな可能性を切り拓きます。さらに同アナライザは、この種の計測器では初となる最新鋭のマルチパス内部アーキテクチャを搭載して画期的な相互相関機能を実現しました。高純度の信号を実現できる低い位相雑音とスプリアスのないダイナミック・レンジ、そして卓越した残留EVMを兼ね備えたFSWXは、市販される他のシグナル・スペクトラム・アナライザには見られない優れたRF性能を発揮します。

このFSWXは、8 GHzという広い内部帯域幅によって、複雑な波形や変調方式であっても包括的な解析が行えます。ユーザーのニーズに合わせた高い測定速度と解析ツールを組み合わせたことで、アクティブRFコンポーネントのテストから最先端の車載レーダーのテスト、宇宙航空・防衛関連アプリケーションにおける複雑な航空機搭載レーダーのシナリオ・テストや衛星テスト、さらにはWLANや5G以降のセルラー技術に対する現在のテスト課題まで、最新RFアプリケーションのための信号解析に新たな水準の性能と精度を提供できるものとなりました。

ローデ・シュワルツでスペクトラム・ネットワーク・アナライザ/EMCアンテナ・テストを担当する副社長のMichael Fischleinは、新しいFSWXの発売に期待を寄せつつ、次のように説明しています。「当社の開発チームは新しいFSWXを通じて、信号およびスペクトル解析技術の概念を完全に塗り替えました。革新的なアーキテクチャを考案・設計し、進化し続ける無線通信技術やレーダー技術の現場において、お客様にはこれまでは達成できなかったような複雑な測定シナリオに取り組んでいただけるようにしました。いわば、このFSWXは不可能を可能にするものです」。同測定器の画期的な設計には、複数の入力ポートや相互相関モード、高度なフィルタ・バンク、広帯域ADコンバータなどの機能が盛り込まれています。

ルチ入力ポートを装備
マルチチャネルのFSWXは、運用する周波数が同じか異なるかを問わず、複数の信号源を同時に測定する能力を備えています。それぞれ4 GHzの解析帯域幅を持つ同期入力ポートによって、ユーザーは多様な信号間の相互作用をシームレスに解析できます。たとえば、ワイヤレス通信のためのビームフォーミングのほか、航空機や自動車に搭載のレーダーセンサに使用するアンテナアレイの位相コヒーレント測定など、多くの新たな測定シナリオ実現に可能性が広がります。

マルチパス・アーキテクチャと相互相関モード
FSWXの先進的なマルチパス内部アーキテクチャによって可能になったのが、同アナライザの斬新な機能である相互相関(クロスコリレーション)モードです。1つの入力信号を内部的に2つの独立した信号経路に分割します。その両経路には個別に局部発振器とADコンバータが設けられています。こうした革新的な設計により、デジタル・バックエンドにおいて高度な相互相関アルゴリズムを適用して、測定器固有の雑音を効果的に除去できるようにしています。この機能は、相互相関を評価することなしには容易に見いだせないスプリアス信号も明らかになります。たとえば、モバイル通信の重要なファクタの1つであるEVM(Error VectorMagnitude)を測定する場合には特に有効です。従来のシグナル・アナライザやスペクトラム・アナライザでは広帯域雑音が加わるため、EVM測定の精度とダイナミック・レンジが制約されていました。しかしながら、FSWXでは相互相関モードの機能により、DUTの振る舞いを覆い隠すものはなく、正確なEVM解析が行えます。

このマルチパス内部アーキテクチャは高機能なトリガ・オプションも提供します。たとえば、マルチパス設計によりスプリッタ通過後の各受信パスに個別の周波数設定が可能なため、ユーザーは異なる周波数でIFあるいはRFパワーによるトリガーを適用可能です。こうすればFSWXによって、2つのRF信号の互いの影響を簡単に明らかにできます。

高機能なフィルタ・バンクと広帯域ADコンバータ
従来、スペクトラム・アナライザではマイクロ波帯域に対する第一の選択肢としてYIGフィルタに頼っていました。しかしながらYIGフィルタは周波数応答に課題があることで知られており、広帯域の信号解析にはYIGフィルタをバイパスさせる必要があります。これに対し、FSWXは広帯域ADコンバータとその動作周波数の全域をカバーしたフィルタ・バンクを合わせて採用しているため、YIGフィルタを必要とせずにあらかじめ選択した信号を解析できます。このフィルタ・バンクはその高い精度を通じて、アプリケーションに応じた同アナライザの設定を最適化するとともに、望ましくない信号が測定結果に紛れ込むリスクを大幅に低減します。もちろん、ナローバンドのアプリケーションを必要とするユーザーは、オプションとしてYIGフィルタを追加することも可能です。

革新的なファームウェア・アプリケーション
FSWXはさらに、CrossACT(Cross Application Control and Triggering)機能のような革新的なファームウェア・アプリケーションを備えています。これは、異なる入力チャネルのさまざまな測定値を同期させ、複数のツールによる同時解析を可能にします。この機能により、レーダー信号の高次高調波が5G信号のEVM性能に直接的に影響を及ぼすかといった比較評価が容易に行えます。

FSWXにはLinuxベースのオペレーティングシステムを採用しており、セキュリティが重視される分野のユーザーにとって特に重要な高水準のセキュリティを実現するとともに長期サポートも行います。この堅牢なオペレーティングシステムが信頼性と安定性を保証しますので、FSWXは要求の厳しいアプリケーションにも最適な選択肢となっています。

ローデ・シュワルツは、2025年6月17~19にカリフォルニア州サンフランシスコの展示会場Moscone Centerで開催のIEEE/MTT-S国際マイクロ波シンポジウム(International Microwave Symposium:IMS)において、この新しいFSWXシグナル・スペクトラム・アナライザを初めて一般公開します。ぜひ、小間番号1443の当社展示ブースまでお越しください。

詳しくは、www.rohde-schwarz.com/product/fswxでご確認いただけます。

www.rohde-schwarz.com

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欧州(本社):Christian Mokry(電話:+49 89 4129 13052、email:press@rohde-schwarz.com)

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ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2023/2024会計年度(昨年7月から本年6月まで)には29.3億ユーロの純収益を上げました。また、2024年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約14,400名の従業員が全世界で活躍しています。

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