ローデ・シュワルツ製ベクトル・ネットワーク・アナライザ用SCPIレコーダー

ローデ・シュワルツ製ベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)用の強力なツールが、研究開発、検証、製造工程のラボで行われる複雑な測定の自動セットアップを簡素化

ZNB3000と内蔵のSCPIレコーダー
ローデ・シュワルツ製ベクトル・ネットワーク・アナライザは、SCPIレコーダーを内蔵しています。この写真はR&S®ZNB3000です。
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課題

開発、検証、製造チームがVNAなどの電子計測機器を使用する場合、SCPI(プログラマブル計測器用標準コマンド)によるプログラミングは不可欠な作業です。しかし、テストオートメーションをゼロから開発するには、多大な労力とともに多くの時間と莫大な経費が必要となります。ユーザ・マニュアルを何度も参照し、測定ステップごとに正しいSCPIコマンドを見つけ、構文を正確に使用しなければなりません。これでは時間がかかるだけでなく、ミスも起こりやすくなります。

ローデ・シュワルツのソリューション

テストオートメーションの実装を簡素化し、生産性を高めるために、ローデ・シュワルツ製VNAの一部(表を参照)はSCPIレコーダーを標準搭載しています。SCPIレコーダーは、ユーザーの機器操作からSCPIコマンドシーケンスを自動的に生成するため、テストオートメーションの開発が簡単かつ効率的になります。

プロセスの概要

レコーダーはボタンをタッチすると起動し、コマンドや設定のシーケンスをプロセス完了まで記録します。コマンドリストは直接閲覧できるほか、将来の利用に向けて再生、保存、アクセスすることができます。
起動後のSCPIレコーダーは、タッチスクリーンかキーパッドを問わず、入力されたパラメータも含め、ユーザーが測定器で実行するすべての操作を自動的に記録します。また、ガイドとして、各SCPIコマンドのコンテキスト依存ヘルプを別ウィンドウに表示します。記録されたコマンドのリストは保存でき、C++、Python、MATLABなどの主要なプログラミング言語にエクスポートすることができます。

SCPIレコーダーの利点

  • 手動入力を減らし、スクリプトの生成とオートメーションを簡素化:ボタンをタッチするだけで、SCPIスクリプトをネイティブフォーマットで、あるいはC++、Python、MATLABなどの一般的な言語で生成できます。
  • 効率的に習得できるため、マニュアルの参照が不要:パラメータ関連のSCPIコマンドがリアルタイムに表示されます。
  • コンテキスト依存ヘルプ機能で必要な情報にすぐにアクセス:効率が高まり、外部ドキュメントが不要です。
  • 研究開発から検証および製造ラボにシームレスに移行:テストの総コストを削減できます。
  • 追加パッケージの購入が不要:VNAファームウェアに含まれています。
SCPIレコーダーをサポートするローデ・シュワルツ製VNA
VNA 最小ファームウェアバージョン
R&S®ZNB3000 FW 4.10
R&S®ZNB FW 3.72
R&S®ZNBT FW 3.72
R&S®ZND FW 3.72
SCPIを簡単に記録できるR&S®ZNB3000
SCPIを簡単に記録できるR&S®ZNB3000