オシロスコープ・トリガ活用術

トリガを使いこなしてデバッグ効率を高めよう!

デバッグ効率の改善に役立つ7つのトリガ機能

オシロスコープのトリガ機能といえば「エッジトリガ」が一般的ですが、実は他にも便利なトリガが用意されています。これらを使えば、予備知識や難しい設定なしに、散発的な微小信号やノイズを素早く検出して解析できます。ここでは標準的なトリガの種類とその具体的な使い方をご紹介します。トリガ機能の基本的な考え方や当社のトリガ機能について知りたい方は【概論】を先にご覧ください。

ローデ・シュワルツのゾーントリガとは?

ゾーントリガ

画面上に描くゾーンを、信号が「通過する/しない」でトリガ通常のトリガでは捕捉できない複雑な異常波形にトリガできます。

シリアルパタントリガ

シリアルパターントリガ

任意のチャネルに対して最大128ビットの任意パターンをシングルショットで検出できます。

パターントリガ

パターントリガ

ロジックトリガとも呼ばれ、入力チャネルの論理的な組み合わせに対してトリガ条件を設定し、ロジックが正しく動作しているかを検証できます。

タイムアウトトリガ

タイムアウトトリガ

指定された時間経過の間、しきい値電圧を上回る/下回る信号を検出クロックやデータに組み入られたデッドタイムにトリガをかけ、他の信号とのタイミングを確認する場合などに有効です。

ラントトリガ

ラントトリガ

デジタル信号で決められているHigh/Lowレベルに到達せずに遷移する異常パルス(ラント信号)を検出指定されたしきい値を信号振幅が下回っているような場合に検出が可能で、システムエラーのデバッグに有効です。

パルス幅トリガ

パルス幅トリガ

指定された時間よりも短い/長い時間パルスを検出パルス幅をトリガレベルで測定するため、グリッチトリガよりも正確に異常パルスを検出できます。

グリッチトリガ

グリッチトリガ

指定された時間よりも短い/長い異常パルス(グリッチ)を検出できます。誤ったデータビットとして伝送される信号を捕捉する際に使いやすいトリガです。

デジタルトリガによる不具合信号の検出

概論:革新的なトリガ機能のご紹介

実機デモンストレーションをご覧いただく上で、知っておいていただきたい「トリガ機能」に対する考え方を説明しています。

*上記でご紹介の動画は当社のウェビナーアーカイブ「革新的なトリガ機能のご紹介"」からの切り出しです。フルバージョンはこちらからご視聴いただけます。

回路の高速化、省エネ化、小型化により さらなる低電源電圧化とサイズの微小化が進むDDRメモリ
回路の高速化、省エネ化、小型化により さらなる低電源電圧化とサイズの微小化が進むDDRメモリ

重要性が増すトリガ機能

デジタル回路が不具合信号によりクラッシュする確率はo.oo1%以下。つまり99.999%以上の時間は正常に動作しています。この極めてまれにしか発生しない不具合信号をオシロスコープの画面に静止させ、その前後や他のチャネルで何が発生しているのかを確認しデバッグするために使用するのがトリガ機能です。大容量かつ超高速な信号処理が必要とされる最近の回路におけるトリガ機能の精度は極めて重要です。全体の0.001%程度にも満たない不具合現象に素早く確実にトリガできれば、デバッグ効率が飛躍的に高まることは言うまでもありません。

アナログ式トリガを使う場合、微小な不具合信号を検出できない場合がある
アナログ式トリガを使う場合、微小な不具合信号を検出できない場合がある

従来手法では捕捉できない微細信号に要注意

トリガ方式は大きく分けてアナログ式とデジタル式があり、一般的なオシロスコープにはアナログ式のトリガが搭載されています。アナログトリガには「トリガ感度」の限界があり、感度レベルに達しない小さな信号にはトリガがかかりません。メーカー各社は自社技術によるトリガ感度の改善に取り組んでいます。アナログトリガを使う場合は、微小な不具合信号は検出できない場合があります。特に、高速なデジタル信号においてはトリガ感度が低下する傾向にあるため注意が必要です。他方、ローデ・シュワルツのオシロスコープはデジタル式のトリガが搭載され、これは当社の特許技術です。デジタルトリガには「トリガ感度」の概念がなく、ビット単位でトリガを設定できるので微小な信号も確実に検出できます。

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「デジタルトリガの重要性」

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