R&S®Essentials |スペクトラム・アナライザとベクトル・ネットワーク・アナライザの基礎
スミスチャートの概要
著者:Paul Denisowski、プロダクトマネージメント・エンジニア
スミスチャートは無線周波数(RF)エンジニアリングと回路設計で鍵となるツールです。発明者であるPhillip Hagar Smithにちなんで命名されたスミスチャートは、1939年1月の『Electronics』誌で初めて紹介されました。Smithは後に200ページもの総合ガイドを執筆し、この発明の数多くの応用事例を詳しく紹介しています。スミスチャートの当初の目的は、算術演算を簡素化し、コンパス、定規、鉛筆を使用して問題を視覚的に解くことにありました。とは言え、特に周波数の関数として複素インピーダンスを視覚化するという点で、スミスチャートは現在でも有用であり、整合回路のチューニングと検証に広く使用されています。