ローデ・シュワルツのDDRテストソリューション
R&S®RTO64およびR&S®RTP オシロスコープでは、DDR3、DDR4、DDR5メモリインタフェースのテストを実行するための専用アプリケーションオプションが提供されています。これらのオシロスコープのDDRオプションは、市場で唯一、DDR信号のリード/ライトデコード、アイダイアグラム機能、DDRおよびLPDDR規格の公式JEDEC仕様に対するコンプライアンステストをサポートしています。
DDRメモリに関して設計者が直面する問題の多くは、ボードのレイアウトにあります。例えば、帯域幅の不足、別の機能ブロックからの相互結合、インピーダンスの不整合、ジッタなどです。どちらのR&Sオシロスコープファミリーも、シグナルインテグリティーの問題をデバッグするための広範囲の機能を備えています。例えば、ゾーントリガ、高度なアイ解析、ジッタおよびノイズ分離、パワーインテグリティー解析などです。
オシロスコープの帯域幅は、データレートのテストが可能なDDR世代を判定するための最も重要な要因です。システムテストの場合、帯域幅は、テスト対象信号の基本波周波数の3次から5次の高調波までをカバーする必要があります。
- DDR3、DDR3L、LPDDR3(1.2v)の場合、R&S®RTO64またはR&S®RTPでオプションK91が必要です。
1.6 GBpsまでのDDR3データレートの場合、4 GHz帯域幅のR&S®RTO64で十分であり、それより高い2.133 Gbps DDR3までの場合は6 GHzが推奨されます。
- DDR4またはLPDDR4には、オプションK93と8 GHzのR&S®RTP084が必要です。データ信号と制御信号の立ち上がり時間を検証するには、R&S®RTP164Bが推奨されます。
- DDR5テストにはオプションRTP-K94で対応できますが、LPDDR5の場合はオプションRTP-K95と16 GHz RTPモデルのRTP164Bが必要です。
これらのオプションのいずれかを使用してコンプライアンス手順を簡素化および自動化するために、R&S®ScopeSuiteソフトウェアは、以下の機能を提供します。
- 包括的なグラフィカルウィザードは、コンプライアンス手順の最初から最後までをガイドします。
- 自動制御により、オシロスコープのすべての必要な設定およびコンプライアンステストシーケンスを制御します。
- 設定可能なテストレポートで、テスト結果をドキュメント化できます。
ローデ・シュワルツは、柔軟なはんだ付けソリューション付きの高速プローブ、Nexus TechnologiesやEyeKnowHowのサードパーティー製テストフィクスチャ向けのディエンベディングソフトウェアなど、DDRのデバッグ、シグナルインテグリティーテスト、検証/コンプライアンステストに必要なすべてのアクセサリを提供しています。
DDRモジュールとプロセッサの間の信号チャネルのテスト向けに、ローデ・シュワルツのネットワーク・アナライザ(R&S®ZNA、R&S®ZNB)で提供されているシグナルインテグリティー測定は、ダイナミックレンジに関しても最大帯域幅に関しても、DDRのすべての要件を十分に上回っています。これらのアナライザファミリーは両方ともオプションK2とK20を搭載すれば、アイダイアグラムや同時周波数ドメイン解析を含むタイムドメイン解析を使用できるようになります。